Kizuna Across Cultures (KAC)では、毎年Global Classmatesのプログラム終了時に参加校の生徒・教員に対するアンケート調査を実施しています。この調査では、Global Classmatesの3つの柱である「文化交流 (Cultural Exchange)」、「共同言語習得 (Collaborative Language Learning)」、「国際的な友情形成 (Fostering International Friendship)」に沿って、プログラムの成果を測定しています。

 

2017−18年度Global Classmatesには、日米62校から1,709名の生徒が参加しました。以下、調査結果を踏まえたプログラムの成果をご紹介します。

プログラムに満足した生徒は95%!

日本・アメリカの文化をより理解し、異文化を学びたいという思う気持ちが強くなった。

94%の生徒が交流を通じて相手国の文化への理解が深まったと感じており、加えて90%の生徒がより上手に自分の国と文化について伝えられるようになったと感じています。また、88%の生徒が、Global Classmatesに参加したことで留学して異文化を学びたいと思う気持ちが強くなったと回答しています。

最初はあまり外国に関心が無かった生徒も、同世代との交流を通じて相手の国や文化を身近に感じ始め、外国の文化を探究することの楽しさに気づいていきます。写真などを駆使しながら、自分の生活や自国の文化を紹介したり、相手からの質問への回答を考えたりすることで、自分自身の文化に関する意識や理解も向上しています。

 

生徒たちが実際にささやかな贈り物を交換するOmiyage Exchangeは、相手が心を込めて選んでくれたOmiyageを手に取り、普段はオンラインで交流する相手の存在や文化を形あるものとして実感できる、記憶に残る大切な瞬間です。

 

 

生徒の声

日本

・あまり日本では味わうことができないアメリカの風習などを知ることができたし、アメリカは多民族国家なので、様々な国の文化や考え方を学ぶことができた。 (函館工業高等専門学校・男子生徒)

・自分の好きなものを相手に発信することができたし、日本の文化を相手に知ってもらえる良い機会になった。(兵庫県立姫路飾西高等学校・男子生徒)

・外国の高校生と交流することで相手の国の文化、特色、学校での生活の様子を写真も合わせて知ることが出来たので自国とは違う異文化を理解することが出来た。(九里学園高等学校・女子生徒)

・日本とアメリカでは全く考え方が違うのかと思っていたが実際は共通する部分がいっぱいあってうれしかった。(京都市立紫野高等学校・女子生徒)

 

アメリカ

・私の好奇心が高まりました。Global Classmates では、日本と日本文化を垣間見ることができ、もっと知りたいと思うようになりました。また、異文化理解し、尊重するスキルが身につきました。自分と違った文化を持つ人たちに失礼に当たらないようにするには、異文化を尊重することがとても重要です。(センター・フォー・グローバル・スタディース・女性)

・地球の反対側に住む人たちと交流し、新しい文化について学ぶことはとても楽しかったです。私の視野が広がる有意義な経験でした。将来、外国へ行ったり、海外で留学したいと強く思うようになりました。(クリークビュー高校・男性)

・恐れずにコミュニケーションをとることができるようになりました。よく知らない人と話すことは思っていたほど怖くなくなり、海を越えた場所に住む人たちともたくさんの共通点がある事を学びました。(インターナショナル・スクール・オブ・ビーバートン・男性)

 

 

先生の声

日本

・多様な価値観を受け入れる姿勢や、自分とは異なる価値観へ強い興味を抱くようになった。そして、その違いを楽しめるようになった。 (佐賀農業高等学校 谷口先生)

・アメリカの生徒の学校生活や家庭生活の様子を垣間見ることで、アメリカという異文化に対する親しみや理解が増しました。 (札幌啓北商業高等学校 齋藤先生)

 

アメリカ

・生徒たちは、文化を超えて共通するものとしないものの理解が深まりました。例えば、テレビ番組や音楽、YouTubeのタレントなどは日本の生徒たちと共通の興味が多くありました。しかし、生徒たちが世界で共通すると思っていたスナックや食べ物などについては日本では知られていないものが多いことに気付きました。 (ジェイムズ・マディソン高校 カデナ先生)

外国語及び異文化コミュニケーション能力が高まり、自身もついた。

94%の生徒がより上手に要点が伝えられるようになったと感じており、91%の生徒が文法や単語をより上手に使えるようになったと回答しています。また、91%の生徒がもっと英語・日本語でコミュニケーションを取りたいと感じるようになり、90%の生徒が、英語・日本語の勉強を続けたいと思う気持ちが強くなったと回答しています。

外国語学習においては、難易度の高いテーマで完璧な読み書きを目指すよりも、身近な話題について現在の自分が持っているレベルの文法・語彙を駆使して多くの量の読み書きをこなしていくことが上達につながるということが知られてきています。

 

Global Classmatesでは、外国語を学んでいるという立場は相手の国の生徒も自分と同じです。間違いを恐れず積極的に英語・日本語で書き込みをする相手の姿に触発されて、自分も勇気を出してコメントしたりビデオメッセージを送ったりしてみると、相手が喜んでくれて返信がくる。意外と伝わるんだという感動や手応えがあり、次はさらに抵抗なく表現できるようになる。コメントの際には英語・日本語の併記を推奨しているので、お互いにネイティブ・スピーカーの表現に触れ、少しずつ洗練された言い回しも身についていきます。

 

また、暗記しがちな文法や語彙も、実践で使用することで、定着しやすくなります。例えば「自分の街のおすすめスポットを紹介しよう」といったトピックを立て、生徒は「おすすめの場所は時計台です。この時計台は5年前に建てられました」などの書き込みをします。このとき、生徒たちは実際にどのような場面で“受動態”が使われるのかを自然と学ぶことになります。また、「もし魔法のランプがあったら、ジーニーにお願いしたい3つの願いは?」というちょっとユニークなトピックは“仮定法”の使い方を学ぶのにぴったりです。実際に、91%の生徒が文法や単語をより上手に使えるようになったと回答し、77%の生徒が英語・日本語でのコミュニケーションに自信がついたと感じています。

 

また、90%の生徒がこのプログラムに参加して英語・日本語の勉強を続けたいと思うようになったと感じています。相手のことをもっと知りたい、自分のことをもっと知ってもらいたいという気持ちにより、生徒にとって、外国語はかつての強制的な勉強科目から習得したいコミュニケーションのツールへと変化してゆくようです。

 

 

生徒の声

日本

・今までの英語の授業とは違って、自分の考えを英語で伝えたり、文化やフレーズなど日本特有のものを海外の方に分かりやすく説明したりする練習になったと思います。(京都府立洛北高等学校・男子生徒)

・自分の意見や考え、やってみたいことなどを自分のもっている語学力で伝えることができた。自信をもって、これから英語の勉強をしていきたいと思う。(上田西高等学校・男子生徒)

・自分だったらこんな文を使って伝えるけど、こんな言い方でも自分の考えと同じことを伝えられるなと、グローバルクラスメイトのコメントを見て、新しい伝え方を見つけることができたのが、一番楽しかったです。 (白馬高等学校・女子生徒)

・趣味のトピックで自分の好きなものを共有したときに、同じ趣味の人がいて、話が盛り上がってとてもたのしかった。また、どのように英語で好きな気持ちを伝えればいいのか考えるのがとてもたのしく、もっと英語力を上げたいと思った。(白馬高等学校・女子生徒)

・今まで、同年代のアメリカ人の方と会話をしたり、自分のことを書いてみたりすることはもちろんなかったので、とてもよい経験でした。教科書の英語だけでなく、生きた英語に触れることができて、非常に満足でした。(桐朋中学高等学校・男子生徒)

 

アメリカ

・あまり自信のない言語で話すことを恐れなくなりました。初めは、文法の間違えなどを気にしてコメントを投稿するたびに緊張していましたが、だんだんとリラックスして投稿ができるようになりました。このプログラムのおかげで、日本語をもっと話したいと思うようになりました。実際に最近空港で出会った日本人に話しかけてみました。 (スタイベサント高校・女子生徒)

・自分の日本語能力を試す楽しい経験でした。日本の生徒たちから返信があると、自分の書いたコメントが正しく伝わったと実感できて嬉しかったです。日本の生徒たちが書く英語を読むのも、お互いにまだ言語を学んでいる段階だと共感できてよかったです。Global Classmatesはとても楽しかったです。(ロックポート・タウンシップ高校・女子生徒)

・日本の生徒たちが書くコメントを読み、初めは丁寧な言葉で、だんだんリラックスした言葉になっていく変化を観察できました。これを見て、いつ丁寧な言葉を使い、いつ簡単な言葉を使うかが実際にわかり将来役に立つと思います。(スタイベサント高校・女子生徒)

自分のコミュニケーション能力に自信がつきました。遠く離れた世界に住む同世代の人たちと会話をすることによって自分と違った文化や考えを持つ人たちと話すことに自信がつきました。 (ロックポート・タウンシップ高校・女子生徒)

先生の声

日本

・英語を書くことに対して消極的であった(英語は書けないという思い込み)子が多かったのですが、間違えてもいいから表現する、伝えるという姿勢が身につきました。英語で読み書きすることが、怖いことではなく、楽しいことであるというように、意識が変化したと思います。また、アメリカの生徒の学校生活や家庭生活の様子を垣間見ることで、アメリカという異文化に対する親しみや理解が増しました。 (札幌啓北商業高等学校 齋藤先生)

 

アメリカ

・自分の意見や感想を述べるのに、肩に力が入らなくなった。プログラムの初めには、ひとつの投稿を上げるのに時間がかかって、何度も書き直しをしたりしていたのが、終わりのころにはスイスイと書き出せるようになった。授業としての日本語から、コミュニケーションの道具としての日本語に変わった。 (グローブス高校 クーパー先生)

国際的な友情を育み、グローバルマインドを養う

91%の生徒がGlobal Classmatesに参加して相手の国を訪れてみたくなったと感じています。また、83%の生徒がパートナー校の生徒に実際に会ってみたいと感じています。

初めは、相手の国についてメディアなどで取り上げられがちなステレオタイプなイメージしか持っていない生徒も少なくありません。しかし、交流を通じてパートナー校のクラスメート達にも様々な考えや性格の生徒がいること、一方で、国は違っても同年代ならではの興味・関心には自分たちと共通しているところも多いことなどを体感していきます。この積み重ねを通じて、相手のことを「◯◯の国の人」とひとまとめに捉えるのではなく、それぞれの個性を持った個人として認識し、共通項を探ったり共感を示し合ったりしながら、友情を育んでいきます。多くの生徒たちは、プログラム終了後もソーシャルメディアなどを通して連絡を取り続けています。パートナー校の生徒への親近感は相手の国への親近感につながり、91%の生徒が、Global Classmatesに参加して相手の国を訪れてみたくなったと感じています。

 

インターネット上にあらゆる情報が溢れる時代であるからこそ、政治的なプロパガンダやステレオタイプなイメージのみに惑わされず、人と人とが直接つながり、オープンな心と視点で互いを知り合い、信頼関係を築いていくことがますます重要となります。Global Classmatesを通じて、海の向こうのクラスメート達と関係を築いた経験は、生徒たちがこれからグローバルな世界の中で生きていく上で実感を伴った大切な学びとなっています。

 

 

生徒の声

日本

・とても楽しくアメリカの生徒たちと交流することができました。英語力はもちろん向上しましたが、それよりもアメリカの友達とフレンドシップを築けたことがうれしいです。このプログラムに参加する前は、『英語力向上のため』にアメリカ人の友達がほしいと考えていましたが、彼らを一人の人間として友達になることができ、その大切さに気付けました。とても大きな気付きと経験ができて、本当によかったです。大満足しています。(宮崎県立日南振徳高等学校・男子生徒)

・アメリカは遠い場所にあるイメージが大きかったけれど交流をしていくうちに、すごく近い存在に感じた。実際話してみると身近な存在で楽しく活動できた。 (福岡雙葉高等学校・女子生徒)

・アメリカの同じ年代の子と交流する機会は多くなく、とても貴重でした。お土産交換でもらったものはわたしの宝物になりました(;;)!これからも交流を続けたいです。(北海道札幌啓北商業高等学校・女子生徒)

・写真や、お互いの言葉を通じて、たくさんのことを共有できたと思う。これから先もこのようなコミュニケーションのルーツを通じて多くの外国人と交流を持ちたいと思った!(福島県立福島南高等学校・女子生徒)

 

アメリカ

・Global Classmatesは私にとって初めて日本に実際に住む人と交流する機会でした。普通の高校生から日本の生活や考えを学ぶのはとても面白かったです。ディスカッショントピックはどれも興味深く、会話が盛り上がりました。パートナー校の生徒たちに実際に会うことはできませんでしたが、プログラムの終わりには長い間友達でいたように感じるようになりました。(スタイベサント高校・女子生徒)

・あまり知らない人とも繋がりを見つけて、親しくなるスキルを学びました。自分の経験を共有して、絆を結ぶことができるようになりました。(ミルズ高校・女子生徒)

・Global Classmates を通して、あまり得意でない新しい人との会話ができるようになり、今後もこの人たちとずっと繋がっていたいと思うようになりました。対面で話すことと違って、緊張せずに自分の考えや興味について伝えることができました。Global Classmates は、とても安全なコミュニティでした。(ロックポート高校・女子生徒)

 

 

先生の声

日本

・アメリカの高校生の生活と日本で過ごす自分たちの生活の違いや共通点を発見していく中で、アメリカやアメリカ人に対して親近感を持つようになった。 (函館工業高等専門学校 臼田先生)

 

アメリカ

・日本語レベル3の生徒たちは実際に日本に住む生徒たちと交流したことがなかったため、日本に住む友達ができたことが嬉しかったようです。日本文化だけでなく、実際に日本の今の若者について知ることができました。(ブーンズボロ高校 志賀先生)

 

 

KACでは、Global Classmates終了時に行う本調査結果を分析し、生徒や教員の方々の声を次年度の内容に活かすことで、プログラムの一層の質の向上に努めています。